Eternal Sunshine of the Spotless Mind
映画 エターナル・サンシャイン の冒頭シーン。
初めてみたとき一瞬で心奪われた。
スローテンポのテーマソングに主人公の動きがよくマッチしている。
まだ始まって数分なのに余韻を感じさせるこのシーン。
最高にお洒落な物語の始まりだと思った。
お互いの記憶を消そうとする恋人同士だったふたり
記憶の消去は一瞬にしてではなく新しい記憶から少しづつ遂行されるものだった(重要)
だんだん過去へ遡っていくと初々しいふたりの思い出が映し出されていく
主人公はその思い出が消えてなくなるのを客観的にみていることしかできない
” 消したくない "
そう思っても消したいと願ったのは紛れもなく彼自身なのだ
彼らは自らがした選択から必死で逃げようとしていた
とてつもない矛盾
でもその効率の悪さが私はとても可愛らしく思えた
決して結末がわかっていたとしてもいい
不器用にしか恋愛はできないから
「嫌い」の前には必ず「好き」があるのかもしれない
前に嫌いな人はいるかと同級生に聞かれたことがある
私は「いない」と答えた
その代わりに苦手な人ならいると返した
そのとき同級生は嫌いな人がいないなんてすごいねと私を誉めたがこれは違う
なぜなら真の「好き」の反対は「嫌い」ではなく「苦手」だからだ
嫌いは嫌いのまえに好きを隠している
嫌いになるには相手のことを知らないといけない
相手のことを知ろうともせず生理的に無理だと言っている苦手とは違う
嫌いの方が攻撃的に思えるがそれはただの子供の反抗期にすぎない
本作でも「嫌い」という最近の記憶に「好き」という過去の記憶が隠されていた
過去の記憶が突然ふっと呼び起こされたとき、もしかしたらまた好きに変わるかもしれない
嫌いはいつだって気まぐれなのだ
最後に
作中に使われているもうひとつの曲を紹介する。
Beck(ベック)さんが歌う everybody's go to learn sometime
とても素敵な曲だからぜひチェックしてみてほしい。
Beck - everybody's gotta learn sometime - YouTube